10月・11月はバラの苗購入に最適な時期
- Kimie
- 2018年10月19日
- 読了時間: 7分
開花したバラの鉢苗は、花の状態や姿を確認できるので、初めてバラ栽培をする苗を購入するには最適です。

バラ苗の選び方
苗には「新苗」「二年生大苗」「鉢苗」があり、十分に生育している「鉢苗」は、初めてのバラ栽培には最適。充分に育った苗は、少々のことでは枯れることがありません。
鉢苗は、5月~6月と10月~11月の開花時期に多く出回ります。
良い鉢苗
枝がバランスよく出ていて、葉と葉の間隔がつまっているものなら健康で育てやすい苗です。
難しい苗
一か所に枝が偏っていたり、葉と葉の間隔が間延びしている苗は、育てるのが難しいので上級者向けです。
バラが育ちやすい鉢
鉢は大きさと深さがポイントです。
深さ
バラは根を下へ伸ばすため深い鉢が適しています。
大きさ
苗より二回りくらい大きな鉢に植えると、よく根が育ちます。成長後のバラの大きさに合う鉢を選びます。
・ミニバラなどのコンパクトな四季咲きバラは、直径・深さが24~30cmくらいの鉢
・大きく育つ四季咲きバラには、直径30~40cm、直径より深い縦長の鉢
・つるバラなどの長く伸びるバラには、直径30~45cmで深さもある大きな鉢
小さな苗をいきなり大きな鉢に植えると、細く弱々しくなってしまいます。購入時の鉢より二回り大きい程度の鉢に植え替えをし、鉢の底から根が出てくらいまで育ってから、一回り大きな鉢に植え替えて、徐々に鉢の大きさを変えていくのが丈夫に育てるコツです。
形
口が広く開いた鉢のほうが根元の通気性が良くなります。また鉢底の穴が大きな物のほうが、水はけが良くなります。
口の部分がすぼまっている形の鉢は、植え替えがしにくいので避けます。
素材
素焼きの鉢が最適ですが、プラスチックやグラスファイバーの鉢でも問題ありません。特に大きな鉢の場合には、グラスファイバーの鉢のほうが軽くて割れにくいというメリットがあります。
バラがよく育つ土
バラは丈夫な樹木ですが、土の量が限られている鉢植えでは、良い土に植えることが大事です。水はけがよく、水持ちの良い土であることが条件ですが、バラ用に市販されている培養土が最も簡単で間違いがありません。
培養土を購入する時に、元肥が入っているかどうかを確認し、入っている物なら植え付けの時に肥料を与える必要はありません。
鉢の底に小石などを敷き詰めると水はけが良くなりますが、植え替えする時に土と小石を分けるのが面倒なら、根腐れ防止剤を敷きます。
バラの植え付け
花が咲いている鉢を購入した場合には、花が咲き終わってから植え替えをします。花が咲いているうちに植え替えをすると、根に十分な養分が行きわたらず、うまく生育できないからです。
花がついていない苗なら、すぐに一回り大きな鉢に植え替えします。
植え替えのポイント
・植え替えは真夏や真冬を避けて、涼しい時期に行います。
・花が咲き終わった苗を植え替えする時には、花が咲いた枝を1/3~1/2に切り詰めて、上のほうを半円形に、全体のバランスが良くなるように形を整えてから植え替えします。
・植え替えの時には、元肥以外の肥料を土に混ぜないことと、肥料が直接根に触れないように気をつけます。肥料も入った培養土を使用する場合には、元肥は必要ありません。
植え替えの仕方
1.植える鉢の底穴には、土が流れ出ないよう、ネットをしいておきます。鉢底ネットが市販されていますが、網戸の残りなどでも代用できます。
2.まずは根腐れ防止剤か小石を2cmくらい入れます。毎年植え替えをするのであれば、小石をネットで包んでから敷くと、植え替えの時に土と小石を分けるのが楽になります。
3.培養土を鉢の1/3まで入れます。培養土に肥料が入っていない場合には、ここで元肥を均一にまいておきます。元肥をまいた場合には、根に直接肥料が当たらないよう、土を上に重ねて入れます。
4.鉢苗を植え替える時には、バラの苗を入っていた鉢から抜き出し、底の方と周囲の根を少しほぐしておきます。新苗と大苗なら根をほぐしません。
5.苗を鉢に入れてみて高さを確認し、低いようなら鉢に土を足して調整します。丁度いい高さになったら苗を鉢の中心に置き、周囲に土を加えて安定させます。
6.鉢の上から2cmくらい下まで土を入れたら、一度、鉢を両手で持って揺すり、土を下のほうまで馴染ませます。土が足りないようなら加え、表面を軽く手で押さえて平らにします。
新苗や大苗の場合には、倒れないよう支柱を立てて固定しておきます。
7.土の乾燥や雑草防止のために、土の表面にウッドチップやヤシの実チップなどのマルチをます。
8.鉢の底から流れ出るまで、たっぷりと水やりをします。
バラに与える肥料
バラは肥沃な土地を好む植物なので、鉢植えでは多くの肥料が必要です。植え付ける時に与える「元肥」と、生育期間に与える「追肥」がありますが、固形や粒状の肥料が与えやすくて簡単。
元肥
植え付けする培養土に肥料が入っているものなら、元肥を加える必要はありません。土に肥料分が入っていない場合には、「元肥」として売られているものを加えます。
元肥専用のものと、元肥と追肥を兼用できるものがありますので、兼用タイプなら後からも使えて便利。
元肥として売られている肥料は、ゆっくりと根や葉の成長を促すので、植え付けたばかりの苗に負担がかかりません。
追肥
苗が成長している時期に加える肥料で、粒状の肥料を土の上に均等に置きます。
バラ栽培に使う道具
植え付けなどに必要なシャベル、水やりに必要なジョーロ、剪定するためのハサミなどがあれば、とりあえずは十分。バラにはトゲがあるので、手袋もあると安全です。
剪定バサミ
バラの栽培には剪定が大事。大きくなると幹も太くなるので、剪定用のハサミが必要です。
太い枝を切れる剪定バサミと、細い枝を切ったり花がら摘みに使う両刃のハサミがあると便利。木質化した太い幹を切るときにはノコギリが必要になってきます。
手袋
バラのトゲを通しにくい革製の手袋があると作業しやすくなります。
病害虫対策
香りのいいバラにはアブラムシなどの病害虫が多く集まってきます。市販されているスプレータイプの薬剤は、3種類くらい用意しておいて、順番に使うようにすると病害虫の耐性に対抗できます。
薬剤は、2週間に1回くらいの頻度で、葉の表と裏にまんべんなくスプレーしておくと安心。
薬剤を使用したくない場合、米ぬかを葉の裏表にすりつけておいてもアブラムシを除去できます。
バラの水やり
土の表面が乾いたら、鉢の底から水が流れ出るまで、たっぷりと水を与えます。
水を少しずつ毎日やるのが一番よくありません。土が硬くなったり、根腐れしてしまいます。
土の表面が乾いていても、土の中には水分が残っています。ほどよく乾燥した状態のほうが土の中に空気も残っていて、根が呼吸できます。そこへ、たっぷりと水を与えることで、空気も入れ替わりますし、根の先のほうまで水が行きわたり、バラも十分に吸水できます。
水やりをするジョーロは、水が出る部分の目が細かく、柔らかなシャワーのように水が出るものが最適。
花や蕾には水をかけないよう、根元に水を与えます。
水やりをするのは、気温が高くなりすぎず、低すぎない、午前中の10時くらいが最適。特に真夏の日中や、冬の朝夕は水やりを避けます。
乾燥している時期や真夏なら、土の表面が乾いていたら、朝と夕方の2回、水をやる必要があるかもしれません。
鉢植えの置き場所
ベランダでバラを育てる場合には、いくつか注意点があります。マンションではベランダの重量制限などの規約があることもあります。
エアコンの室外機から出る乾燥した空気が鉢に当たらないような場所に置くことも大事です。乾燥しすぎるとハダニなどの病害虫がつきやすくなります。
1.コンクリートの床
ベランダに多いコンクリートの床は、夏の日差しの照り返し、冬の冷え込みが厳しいので、鉢植えの下に板を敷いたり、棚に乗せたり、ウッドパネルなどを敷くと植物への負担が減らせます。
2.日当たり
バラは日当たりのいい場所を好みます。日当たりの悪いベランダより、日当たりのいい室内のほうが良い場合もあります。
3.風通し
壁で囲まれたベランダでは風通しが悪くなりがちなので、棚やスタンドに鉢を置いて少し高くすると風通しが良くなります。
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