バラの病害虫を防除する方法
- Kimie
- 2018年10月22日
- 読了時間: 5分
更新日:2018年11月4日
冬の休眠期に手入れをしておくことで、バラの病害虫を防ぐことができます。
薬剤を散布する時には、希釈の倍率や時期が不適切だと、葉や新芽に斑点ができたり枯れてしまうことがあるので要注意。

病害虫対策のポイント
繰り返し花を咲かせるバラは、葉を保護して光合成を活発にさせ、養分が十分に行きわたるようにすることが大切です。バラが黒星病にかかると葉が落ちてしまうので、黒星病を防ぐための薬剤を散布しておくと安心です。
一季咲きのバラなら、春に花が咲いた後に多少の病害虫がついても問題ありません。
散布する薬剤の種類
1.バラの本数が少ない場合には、そのまま吹きかけて使えるスプレー剤やエアゾール剤が便利です。
2.バラの本数が多い場合には、希釈して使う薬剤のほうが経済的。希釈の倍率を間違わないよう注意して散布します。
薬剤散布の頻度
1.四季咲きのバラ、返り咲きするバラには、春の芽出し時期から秋の開花時期まで、10日~14日に1回くらい薬剤を散布しますが、春に花が咲いている時期には薬剤の散布を控えます。
2.一季咲きのつるバラや、あまり返り咲きしないバラには、芽出し時期から春の開花前までに、10日~14日に1回くらい薬剤を散布します。
病気への対処法
肉眼で見えるような斑点などが出てしまった葉は取り除くしかないので、その前に病原菌を防ぐことが肝心です。病気に感染してしまってから予防薬を散布しても、ほとんど効果がありません。
1.前年の葉や地面に落ちている落ち葉を処分する。
2.日当たりがよく風通しのいい場所、水はけのよい土といった環境を整える。
3.弱々しい枝は残さないように剪定をしておく。
4.ハサミやシャベルなどの用具をきれいに洗っておく。
5.雨の時期になる前に、殺菌剤などを定期的に散布しておく。
6.薬剤は、葉の先端、葉の裏、葉の傷口、葉の全体に満遍なくかける。
病気にかかってしまった場合の治療法
斑点などが目に見えるほどに病気が進んでしまった葉は取り除き、治療用の薬剤を吹きかけておきます。
害虫対策
対応する病害虫によって様々な薬剤が市販されているので、目的に応じてバラ栽培用のものを選んで散布します。
1.空中を飛んで来るカミキリムシやコガネムシの幼虫は、見つけたらすぐに取り除いて処分します。
2.鉢植えのバラは毎年、植え替えして土を新しくすることで害虫を予防します。古い土は処分したほうが安心です。
3.粒状の殺虫剤などを株元にまいておく。
4.ハダニなどは抵抗力がつきやすいので、3種類くらいのスプレー薬剤を用意しておいて、ローテーションで散布する。
病害虫以外の障害にも注意
雨が降った後や真夏の日焼け、肥料の与えすぎや肥料不足、高温時の水やり、酸性雨、光化学スモッグなどが原因で、葉が巻き込んでしまったり、黄色く変色したり、葉や花に斑点が出て、花が咲かなくなってしまうことがあります。
真夏の強い日差しが当たらないよう、雨に当てないよう、鉢植えなら屋根の下へ移動させるなどの対処をしておくことで防ぐことが出来ます。
病気に強い品種を選ぶ
葉が厚く光沢のあるバラ、一季咲きのバラ、原種に近いバラのほうが病気に強い傾向があります。
とはいえ全く病気にかからないというわけにはいかず、環境や管理には注意が必要です。
1.日当たり、風通しが良い場所
2.水はけのよい肥沃な土
3.土の表面が乾いてから、たっぷりと水やりをする。
4.肥料を与えすぎない
病気に強い四季咲きのバラ

ダブル・ノック・アウト
花の大きさは直径6~8cm、高さ90cm、幅70cm。香りは少な目です。
乾燥と病気に強く、養分の少ない土地でも育ちます。
剪定だけすればOKの手間がかからない品種のノックアウトシリーズには、一重咲きと八重咲きがあり、色も白、ピンク、赤とバリエーションが豊富。
春から秋まで花が咲き、管理しにくい場所でも咲くので初心者にも育てやすいバラです。

ノヴァーリス
花の大きさは直径8~10cm、高さ150cm、幅100cm。枝は直立して大きく伸びます。
冬に剪定をすると小さく仕立てることも出来、春に花が咲きます。
爽やかでフルーティな香りがあり、ブルー系のバラの中で最も丈夫な品種。
秋にはパープル系の深い色合いの花が咲きます。

ラ・ドルチェ・ヴィータ
花の大きさは直径6~8cm、高さ80cm、幅80cm。
甘く強い香りがあり、オレンジがかった黄色の花が咲きます。
花付きが良く、細い枝にも花が咲きます。
枝は横に伸びますが、剪定をして小さくしてもよく花が咲き、鉢植えにも向いています。
よく花が咲くタイプなので、日当たりの良い場所に置くことと、花が咲いた後に肥料を与えることがポイントです。

レッド・レオナルド・ダ・ヴィンチ
花の大きさは直径8~10cm、高さ150cm、幅120cm。
香りは少な目で、美しい形の花は、深紅から深いピンク色に変化しながら房状に咲き、花もちがよいバラです。
病気や寒さに強く、枝が広がって伸びるので、フェンスなどにも向いています。
冬に剪定すると小さくでき、鉢植えでも育てられます。
病気に強い小型のシュラブローズ

ローズシネルジック
花の大きさは直径8~10cm、高さ150cm、幅120cm。
レモン、アニス、バジルのような強い香りがあります。
モーブ色の美しい花が咲き、枝が横に広がって伸びます。
剪定によって大きさを自由に変えられ、病気に強く、生育が旺盛で、とて育てやすいバラです。
病気に強い中型のシュラブローズ

クラウン・プリンセス・マルガリータ
花の大きさは直径8~10cm、高さ250cm、幅150cm以上。
フルーティな甘い香りが強くします。
春はアプリコットのような淡いオレンジ色、秋には濃いオレンジ色の花が咲きます。
剪定すると小さくも育てられ、高いフェンスや壁面に誘引しても一面に咲いて豪華。
茎が長く、花がうつむき加減に咲くので、高い場所で咲かせたほうが綺麗。
とても病気に強く育てやすいバラです。
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