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  • 執筆者の写真Kimie

庭木の剪定の仕方

更新日:2018年11月21日


秋は落葉樹の剪定時期。葉を落とした庭木の枝を切り落としておくと、来春には新しい枝が伸びて瑞々しい葉が出てきます。枝を少なくしておけば、台風などで枝が折れる心配も減ります。


剪定する枝

1.不要な枝

まずは「枯れている枝」から切り落としていきますが、「下向きに伸びている枝」「上に垂直に伸びている枝」「幹のほうへ向かって生えている内向きの枝」なども不要な枝ですので切り落とします。

このとき、枝の先だけ切るのではなく、枝が分かれている部分まで辿って、その交差点のところで切るのがコツです。

切り口から水が入ると枝が傷んでしまうので、切り口が上に向かないようにすることもポイント。

不要な枝を切り落とすだけで、かなりスッキリとします。


2.形を乱している枝

部分的に「密集している枝」「交差している枝」木の根元から伸びている「ひこばえ」や、高くなりすぎた木の頭の部分、ぴょんと「飛び出ている枝」など全体の形を乱している枝を切り落とすと、木の形が良くなります。

この時にも、枝先だけを切るのではなく、枝分かれしている部分までさかのぼって切ることと、切り口が下を向くように切ることがポイントです。



木の枝

小さな木だと切りすぎて弱ってしまうことがありますが、数年経った木なら多少切りすぎても新しい枝が出てくるので、思い切って切ると木が若返ります。


特に根元から伸びてきている「ひこばえ」と呼ばれる枝は木を弱らせる枝なので、見つけたら切ってしまうほうが良い枝です。

内側に向いている枝や混みあっている枝なども、取り除くと風通しがよくなるため、木が元気になります。


剪定する時には、木の下にあるほうの枝から切っていくと、切った枝が下の枝に引っかかることがなくスムーズに作業できます。


庭師さんの本によると、枝を切り落とした後は、根も同じくらい切ったほうがいいということで、地面にスコップなどを突き刺して「根切り」という作業をすることもあるそうです。木は、地上部と地下部が同じバランスになっているほうが、元気に育つのです。

盆栽でも同様で、木の枝と同じくらいに根を切ります。


また枝の途中で切らず、枝の分かれ目で切るのは、切り口から新しい枝が増えて混みあってしまうからですが、その部分に枝を増やしたいという場合には、あえて枝の途中で切っても構いません。

枝の途中で切る場合には、芽が外側に向いている部分で切ると、そこから新しい枝が伸びるので、良い形になります。逆に内側にある芽の部分で切ると、新しい枝も内側に向かって伸びてしまいます。


剪定バサミ


枝切り用の剪定ばさみでも、キッチンハサミでも構いませんが、切れ味の良いものを使うほうが木を痛めません。


背の高い木の枝を切る場合には、柄の長い高枝切りバサミがあると便利ですね。




針葉樹の剪定


松、杉、ヒバといった針のように細く尖った葉の常緑樹は、冬でも葉が落ちないため内側に日が差さなくなって枝が枯れがち。まずは枯れ枝を取り除くことから剪定を始めます。


剪定の時期は11月~翌年の6月くらい、冬から初夏が基本。2月~3月の早春は、木が成長して刈り跡が目立たなくなり、木にとってもダメージが少ないので最適です。

真夏に剪定すると、刈り込んだ部分に日光が当たって日焼けし、木が弱ってしまうので、夏の剪定は避けます。


松の木
松の木

松の剪定

11月~翌年の3月までの秋冬と、5月~7月上旬の初夏に剪定できますが、11月~2月の冬場が剪定に最も適した時期です。


まずは内側の枯れ枝や枯葉を取り除きます。枯葉は手でも取れるので、軍手をして手で取ったほうが簡単です。


中心の幹から伸びた枝を切って形を整えます。混みあっている部分は、枝の付け根から切り落とすとスッキリします。

一か所の節から何本もの枝が出るので、1節に2~3本の小枝を残して整理します。


11月~2月ころに、枝先だけの葉を残して枝元の部分についている葉を手でむしる「葉もみ」をすると、日当たりと風通しが良くなり、病害虫が発生しにくくなります。これは毎年やっておくと木が元気に育ちます。


5月~6月には新芽がでてきて成長しはじめるので、枝が密集しないよう、新芽を摘み取る「みどり摘み」をしておくと、その先に枝が伸びず、形が整います。

伸びだしている新芽から出ている3~4対の葉だけを残して、まだ葉が出ていない新芽を手で摘まむと簡単に取れます。


7月上旬にも、枝元に伸びてきた葉を取り、新芽を摘んでおくと、枝の密集を防いで美しく整えられます。長く伸びすぎた枝があれば切り、葉が混みあっている部分があれば古い葉を取り除いておきますが、これらの作業も真夏になる前に済ませておきます。



落葉樹の剪定


秋に葉を落とす落葉樹は、葉が落ちて枝が見やすい冬に剪定するのが基本ですが、果樹や花木は冬になると花芽が分かりにくく花芽を切り落としてしまうと花や実がつかないので、花が咲き終わった時期に剪定します。


花や実を楽しむ木でなければ、12月~2月の葉がない時期に剪定をするほうが、木に与えるダメージが少なく、木の形が見えやすいので作業もしやすくなります。



剪定は、混みあっている枝、不要な枝、枯れ枝を取り除くことから始めますが、落葉樹は葉を落とした時の枝ぶりの美しさを楽しめるように形を整えるのがポイントです。


木の形を美しく整えるためには、枝の外側に向いている芽を残して切るのがコツ。こうすると新しい枝が外側に伸びていきます。


カエデの剪定

10月~2月と、6月~7月に剪定できますが、11月~1月がカエデやモミジの剪定には最適な時期です。

4月~5月は剪定に不向き。


風になびくような柔らかな姿が薄くしいカエデは、立ち上がった枝などの形を崩す枝を切り落として整枝するのが基本です。


細かな枝が生えやすいので、葉を落とした時期に混みあっている小枝を切って形を整えます。


カエデ科カエデ属。代表的な紅葉で、葉が小さく紅葉を楽しむものをモミジと言います。

多くの品種がありますが、日本産のモミジは、イロハモミジ系とハウチワカエデ系に分けられています。葉が小さいのがモミジ、葉が大きいのがカエデです。



果樹や花木の剪定 は、花芽の部分を残して切らないと花が咲かず実もなりません。

木の種類によって、花芽が出てくる時期や場所が異なりますので、その木の開花時期や花がつく場所を知っておくと、剪定の時期や切る場所も分かってきます。


1.カリン、ピラカンサ、フジ、ボケ、ミカン

今年になってから伸びた、新しく「短かい梢の先端」に花芽がつくものは、翌年の春に開花して実がなります。

長く伸びた古い枝には花芽がつきにくいので、葉を落としている時期に1/3くらい残して切ると、そこから新しい枝が出てきて花芽がつきます。


ピラカンサの剪定

2月~8月に剪定できますが、3月~4月がピラカンサの剪定には最も適した時期です。


枝がよく伸びる木なので、大きくなりすぎないよう枝を切り込みます。高さを抑える場合には、中心の幹を枝分かれしている部分のすぐ上で切ります。


剪定は、まず不要な枝を取り除きますが、特に内向きに伸びる枝、交差した枝は切ってスッキリさせます。

短めの枝に花や実がなるので、新しく伸びた短い枝は残すようにすると、翌年にたくさんの花を咲かせます。

長く伸びた枝には花が咲きにくいので、刈り込みばさみで切り落としても構いません。


ピラカンサはバラ科トキワサンザシ属の木で、バラと同様に枝にはトゲがあるので注意が必要です。このトゲが伸びて短い枝となり、花を咲かせ実となります。


9月~11月上旬に花芽をつけ、5月~6月上旬に白い小さな花がたくさん開花し、10月下旬~1月には赤や黄色の実をつけます。この実には、野鳥が集まってきます。

盆栽としても人気のある木です。



フジの剪定

12月~7月まで剪定できますが、2月~3月がフジの剪定には最適な時期です。


8月~9月に花芽をつけ、4月下旬~5月上旬に開花します。


つるが旺盛に伸び、すぐに藤棚を覆いますが、放っておくと花芽がつきにくくなりますので、短い枝を残して長い枝を切るように剪定するのが花を咲かせるポイントです。枝が混みあうと花もつきにくくなるので、藤棚なら木漏れ日が差すくらいを目安に枝を整理したほうが綺麗に整い、花も咲かせられます。


夏ごろまでに伸びた枝は切って整えておくと、大きさや形を維持できます。


実がついたままにすると木の勢いが弱くなるため、花が終わったら、花柄や実を早めにとることで木が生き生きとします。


マメ科フジ属。房状に垂れ下がる姿が美しく、藤棚にして楽しみます。

多くの品種がありますが、右巻きのノダフジ系、左巻きのヤマフジ系に分けられています。



2.梅、モクセイ、桃、雪柳

今年になってから伸びた新しい梢の「葉の付け根」に花芽がつき、翌年の春に開花するものは、短めの枝に花芽がつきやすいので、長い枝を1/3くらい残して切ります。

ただハナモモ、コデマリ、雪柳などは長い枝にも花芽がつきやすいので、必ずしも切り落とさなくても大丈夫です。梅は短い枝にしか花芽をつけないので、切り詰めたほうがよく咲きます。



梅の剪定

11月~6月に剪定できますが、2月~4月が梅の剪定には最適な時期です。

8月~9月は剪定に不向き。


7月~9月上旬に花芽をつけ、1月下旬~3月上旬に花が咲き、6月に実がなります。


枝が伸びやすく、飛び出るように伸びる「徒長枝」が増えて形が悪くなりますし、花芽は短い枝につきやすいので、長く伸びた枝は切り落とします。中心的な太い枝と、そこから伸びた新しい枝だけ残して他は切り詰めても構いません。短く新しい枝だけを残します。


夏ごろに新しく出た梢に花芽ができるので、花が咲き終わってから夏になる前までに剪定しておくと、花芽を残して翌年に多くの花を咲かせられます。

花が咲いた後には、さらに枝が伸びるので、はみ出した枝は枝分かれしている部分のすぐ上で切り落としておきます。


形を整えるには、葉を落とした時期に、枝分かれしている部分のすぐ上で枝を切ります。


バラ科サクラ属。奈良時代に中国から渡り、花を観賞する花梅が300種、実を収穫する実梅が100種と多くの園芸品種があります。

葉が出る前に花が咲き、甘い香りがします。幹がゴツゴツとしているのが特徴です。



シマトネリコ
シマトネリコ

シマトネリコの剪定

2月~8月に剪定できますが、3月~4月が最もシマトネリコの剪定に適した時期です。冬場の11月~1月は剪定に不向き。


高さを抑えたい場合には年2回くらい剪定し、形を整えるには春に剪定します。


葉が大きいので、枝が混みあうと密集して風通しが悪くなってしまいます。枝の数を減らすように剪定するとスッキリします。


葉が左右対称に伸びますので、縦に伸びる枝を残し、横に伸びる枝を切ると樹形が美しくなります。

成長が早く大きくなりやすいので、高さを抑えたい場合には、幹の部分を節の上で切り詰めます。


シマトネリコは、モクセイ科トネリコ属の、亜熱帯植物なので寒さに弱い木です。

明るい緑色の葉と初夏に咲く小さな白い花が爽やかで、8月~10月に花芽がついて、夏の終わりに小さな実をつけます。



雪柳の剪定

11月~5月に剪定できますが、1月~2月が雪柳の剪定には最適な時期です。


7月~9月上旬に花芽をつけ、3月下旬~4月上旬に真っ白な花が降り積もった雪のように咲きます。


枝が多くなりがちな木ですが、切ってもすぐに芽が出るので、混みあった部分や高くなりすぎた部分など、どんどん切っても大丈夫です。根元から伸びる「ひこばえ」も出やすい木ですので、根元から切り取って構いません。


剪定は、葉を落としている時期に、混みあっている枝、内向きの枝、交差している枝などの不要な枝を切り落としてスッキリさせます。

大きくなりすぎたり、古くなったら、全ての枝を地面の近くまで切り詰めてしまっても、また新しい梢が伸びてきます。


バラ科シモツケ属。強く丈夫なので、とても育てやすい木です。

日本原産の木で、古くから庭木や生垣として使われてきました。関東より南では川沿いなどに自生していましたが、近年では減少しつつあります。



3.アオキ、椿、サザンカ、ツツジ、木蓮、ライラック

今年に伸びた「新梢の先端付近」に花芽がつき、翌年の春に開花するものは、夏を過ぎると花芽が分かりにくくなります。花が終わったらすぐ、花芽を切り落とさないように剪定すると失敗しません。

枝を切り詰めなくとも花が咲くので、邪魔にならないのであれば、伸び伸びと枝を伸ばしてやるほうがいい花木です。枯れ枝や不要枝を取り除く程度でOKです。

大きくなりすぎて切り詰めたいという場合だけ、花芽を減らさないよう気をつけて剪定しますが、翌年の花は少なくなります。



アオキの剪定

12月~4月に剪定できますが、1月~3月がアオキの剪定には最適な時期です。


7月下旬~9月に花芽をつけ、3月~4月に開花して、11月~3月上旬に赤い実をつけます。


自然のままで形は整いますが、成長が早いので大きくなりやすい木です。どこで切っても芽が出やすいので、大きくなりすぎたら思い切って切り詰めても大丈夫です。

強く飛び出している枝は、養分が集中して、もっと強くなりがちなので、飛び出た部分から数節内側で切っておきます。


ミズキ科アオイ属。「青々とした木」が名前の由来で、光沢のある美しい葉が特徴です。晩秋から冬につける赤い実も鮮やかですが、実をつけるのは雌の木だけです。

日陰でも育ち、丈夫で育てやすい木なので、生垣や鉢植えなどにも使われます。


椿の剪定

1月~6月に剪定できますが、2月~3月が椿の剪定には最適な時期です。


まずは混みあった枝、内向きの枝、交差した枝などの不要な枝を切り落としてスッキリさせます。

幹のところまで日が差し込むように、全体を均一に透くと美しく仕上がります。

伸びすぎた枝は節の部分で切り、高さを抑えたい場合には中心の幹を切り詰めます。


葉を切ってしまうと切り口が残って茶色く変色するので、枝だけを切るように注意します。切り口が残ってしまった葉があれば、枝ごと切り落としておくと綺麗です。


5月と8月に、チャゴクガという毒のある害虫がつきやすいので、この時期の剪定は避けたほうが安全。葉に虫食いのある場合は要注意です。


椿は7月下旬から9月に花芽をつけ、10月~4月に開花します。



サザンカの剪定

2月~6月に剪定できますが、3月と6月がサザンカの剪定には最適な時期。


不要な枝を切って整理する程度でOK。芽吹きが良く、どんどん成長するので大胆に刈り込んでも、小さく切り詰めても大丈夫です。

けれど放任したほうが多くの花をつけるので、邪魔にならなければ伸び伸び育てたほうがいい木です。


サザンカには特にチャドクガがつきやすいので、虫食いのあとがあればチャドクガに効き目がある殺虫剤で駆除してから作業したほうが安心。チャドクガは、成虫、幼虫、卵にも毒があり、触れただけで赤く腫れあがって痒くなります。5月、8月には剪定などの作業を行わないほうが安全です。


サザンカは7月下旬~9月に花芽をつけ、10月~2月に開花します。


ツバキ科ツバキ属またはサザンカ属。冬に花を咲かせる庭木として、江戸時代から親しまれてきました。

椿に似ていますが、椿より葉が小さく細いのが特徴です。また椿は花ごと落ちるのに対して、サザンカは花びらが1枚ずつパラパラと散ります。



ツツジの剪定

2月~6月に剪定できますが、3月~4月がツツジの剪定には最適な時期です。7月~8月は剪定に不向き。


8月~9月に花芽をつけ、4月~5月上旬に開花します。同じ仲間のサツキは5月下旬~6月に花が咲きます。


自然なままでも美しい形です。芽を出しやすく、枝も葉も細かいので、刈り込みバサミでザクザク形を整えても大丈夫です。

仕上げに、混みあった部分をハサミで切って枝を整理すると美しい形に整います。太い枝は勢いよく枝を伸ばすので、刈り込んだ表面より内側で切っておきます。


ツツジ科ツツジ属。ツツジ属には600種以上もあり、寄せ植え、庭の縁取りなど多くの場所で使われます。



ライラックの剪定

12月~6月に剪定できますが、1月~2月がライラックの剪定には最適な時期です。


ライラックは7月~9月に花芽をつけ、翌年の4月~5月上旬に開花します。


自然のままで美しく整いますので、剪定は、混みあった枝、根元から出ている枝、内向きに伸びる枝などの不要な枝を切り落としてスッキリさせる程度で充分です。

特に根元から出る「ひこばえ」が出やすいので、根元から切り取って構いません。形を整えるには、枝分かれしている部分のすぐ上で切るのがコツです。


冬に花芽がついているので、花が咲き終わったらすぐに剪定したほうが花の数が減りません。

花が終わったら、花の一節下の部分で切るのがポイント。花の真下で切ると、その年に花芽になりかけた悪い芽が残ってしまいます。


モクセイ科ハシドイ属のヨーロッパ原産の落葉樹で、高さ2m~4mになる高木です。春に咲く花は良い香りがし、香水の原料にも使われます。

寒さに強く、札幌の市の花に指定されています。高温多湿に弱い木ですが、暑さに強い品種も改良されています。



4.柿、栗、ナナカマド

今年に伸びた新しい梢の先端付近に芽が付き、翌年この芽から伸びた「新しく長い梢の葉の付け根」に花が咲くので、やはり夏以降に切ると花芽を切り取ってしまう恐れがあります。花が終わったばかりの、花芽の位置が分かりやすい時期に選定すると失敗しません。


極端に長い枝や、極端に短い枝には、花芽がつきにくいので切り落としてしまってかまいませんが、枯れ枝や不要枝を取り除く程度の剪定で充分です。


柿の剪定

12月~3月と、6月に剪定できますが、1月~2月が柿の剪定に最も適した時期です。


夏までに伸びた新しい梢に、翌年の秋に実がなるので、その枝を残して剪定するのが実を楽しむポイントです。


剪定は、まず垂直に立ち上がっている枝、内側に向いて伸びている枝などの不要な枝を切り落とします。特に垂直に伸びている枝には実もつきにくいので、切り落としてしまいます。


葉が落ちた時期に枝をたくさん切ると、翌年には新しい枝が生えてくるので、花が咲き終わった後の6月頃に枝葉を切って整理しておくと形が整います。


花が終わった頃に、実の数を減らすと、残った実が充実して美味しくなります。

幹から伸びてきた新しい梢は、付け根から切り取ります。夏以降に伸びた部分にも実はつかないので、切り落として構いません。また同じ枝に2年続けて実はなりにくいので、前の年に実がついた枝も切って構いません。


幹の周りに枝葉が密集しないよう、枝を減らしてスッキリさせると、日当たりと風通しが良くなり、良い実がなります。


高さを抑えたい場合には、中心の幹を、枝分かれしている部分のすぐ上で切ります。


柿の木は8月~10月上旬に花芽をつけ、5月に開花し、10月~11月に実をつけます。


カキノキ科カキノキ属。家庭で楽しめるポピュラーな果樹で、100以上の品種があります。甘柿は生で、渋柿は干し柿に加工されますが、栄養価が高く「柿が赤くなると医者が青くなる」という言葉もあります。お酒を飲む前に柿を食べると悪酔いしないとも言われます。



5.アジサイ、スモークツリー、ボタン

今年に伸びた新梢の先端付近に芽が付き、翌年この芽から新しい梢を伸ばして、「新梢の先端付近」に花をつけるもの。

花が終わった直後に剪定するほうが分かりやすいけれど、葉芽は少しとがっていて、花芽は丸みを帯びている、という風に比較的わかりやすいので冬に切っても失敗は少ない木です。


アジサイの剪定

12月~6月に剪定できますが、1月~2月がアジサイの剪定には最適な時期です。


アジサイは低木なので、あまり高くはなりませんが、枝が混みあいやすいので、密集している枝や交差した枝などの不要な枝を切って整えます。


古い木には花が付きにくくなるため、根元から切って新しい木を伸ばします。

大きくなりすぎたアジサイを小さくしたい場合にも、地面の近くで切ってしまって構いません。


咲き終わった花をそのままにしておくと木が弱っていくので、花が咲き終わった頃に、花首の2~3節下で切り取ります。


冬になると花芽が大きくふくらんでくるので、葉が落ちた頃、花芽を残して剪定をしておくと、翌年に沢山の花が咲きます。


アジサイは8月~9月に花芽をつけ、5月下旬~7月に開花します。


ユキノシタ科またはアジサイ科アジサイ属。太平洋岸に自生しているガクアジサイが原種で、鎌倉時代から園芸品種として育成されるようになりました。西洋に渡ってから品種改良され、セイヨウアジサイ、ヤマアジサイなど耐寒性の強い品種も増えています。



スモークツリーの剪定

12月~4月に剪定できますが、1月~2月がスモークツリーの剪定には最適な時期です。


自然のままで美しい形の木ですので、剪定は込み入った枝、交差した枝などの不要な枝を切り落とす程度で充分です。

伸びすぎた枝、太くなりすぎた枝など、全体のバランスを崩しているような枝があれば、切り落としても構いません。


どこで切っても芽を出すので、枝の数を増やしたい部分の節からすぐ上を切ると、新しい枝が伸びてきます。


咲き終わった花をそのままにしておくと、翌年に花が咲きにくくなるので、花が咲き終わったらすぐに、花の下にある葉2~3枚と一緒に切り落としておきます。


高さを抑えたい場合には、中心の幹を枝分かれしている部分のすぐ上で切り詰めます。


8月~9月に花芽をつけ、5月にスモークのような花を咲かせ、6月~7月には実をつけます。


ウルシ科コティヌス属。暑さ寒さに強く、育てやすい木です。雌と雄がある木で、美しい花を咲かせるのは雌のほう。秋になると丸く可愛らしい葉が紅葉しますが、赤色の品種と黄色の品種があります。



6.サルスベリ、バラ、ムクゲ

新しく伸びた枝の先に花芽をつけ、その年のうちに開花するものは、どこで切っても大丈夫。

春のバラなら、花が咲いたらどんどん切り花にして切ってしまったほうが、秋にも花を咲かせやすくなります。


サルスベリの剪定

12月~5月に剪定できますが、3月~4月がサルスベリの剪定には最も適した時期です。9月~10月は剪定に不向き。


芽が良く出るので、たくさんの枝を切り落としても大丈夫です。

太い枝が多いほど大きな花が咲くので、細い枝は切り落として残りの枝を育てていくほうが花を楽しめます。

剪定は、混みあった枝、幹から出ている枝、垂直に立ち上がっている枝などの不要な枝を切り落としてスッキリさせます。

枝が不規則に伸びてしまうと花が小さくなるので、全体のバランスが良くなるように枝を切って整えます。


高さを抑えたい場合には、中心の幹を枝分かれしている部分のすぐ上で切り詰めます。


ミソハギ科サルスベリ属。木肌が滑らかでサルでも滑ってしまうというのが名前の由来ですが、百日紅とも表記されるように、7月~9月上旬まで、100日も花が咲くと言われるほど長く花を楽しめる木です。



ムクゲの剪定

12月~4月に剪定できますが、2月~3月がムクゲの剪定には最適な時期です。


丈夫で育てやすく、強く枝を切り詰めても大丈夫。すぐに新しい芽がでてきます。


剪定は、混みあっている枝、内側に向かって伸びる枝、交差している枝などの不要な枝を切ってスッキリさせます。

中心の幹からも枝が出やすいので、間隔が狭い部分や多くの枝が出ている部分は、切って数を減らします。


春から伸びた新しい梢に花芽が付くので、葉が落ちた頃には、どの枝を切り詰めても構いません。


ハイビスカスに似た大きな花が夏に咲き、次々と花芽をつけて7月~9月まで長く花を楽しめる木です。

アオイ科フヨウ属で、原産はインド、中国ですが、韓国の国花でもあります。



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