自然農法でカボチャを育てる方法
- Kimie
- 2018年11月18日
- 読了時間: 4分
ウリ科のカボチャは中南米が原産、ズッキーニは北米南部の乾燥地帯が原産です。西洋カボチャは冷涼なアンデス山脈で育つので寒さに強いですが、日本カボチャは熱帯のメキシコなどで育つので寒さには弱い品種です。

カボチャは、肥沃で水はけ、風通しの良い場所を好みます。原産地によって適した気温が異なるので、品種に応じて栽培時期を決めます。
2株以上を近くで育てると受粉しやすくなりますが、果実がくっつきすぎないように管理します。
トウモロコシと一緒に植えると、カボチャの葉がトウモロコシの根元を覆って乾燥を防ぎ、よく育ちます。
土づくり
4月中旬、新しい土に植える場合には、植え付けをする1カ月前に、深さ20cmの穴を掘って、底に完熟した堆肥を入れて土を埋め戻しておきます。土は、こんもりと盛り上げておきます。
良く肥えた土なら肥料を入れておく必要はありません。肥料が多すぎると、つるばかり伸びて実が生りません。
種まき
カボチャは小さな鉢などで苗を育ててから植え付けをしたほうが育てやすく、実がつきやすくなります。
4月中旬~6月上旬、ポットに寒さに強い西洋カボチャの種まきをします。
4月下旬~6月下旬、ポットにズッキーニの種まきをします。
5月中旬~6月下旬、ポットに日本カボチャの種まきをします。
5月上旬~カボチャを植え付ける10日前にトウモロコシの種をまいて発芽させておき、カボチャの葉の陰にならないようにします。
コンパニオン・プランツ

●トウモロコシ・スイートコーン(イネ科)
カボチャが地面を這い、土の乾燥を防ぎます。カボチャは太陽に向かって伸びるので、トウモロコシを東側に植えると、根元に絡みながら、よく育ちます。
1か所に2~3粒の種をまき、2列に10本以上で植えると、風で花粉が飛び受粉しやすくなります。
●ラディッシュ(アブラナ科)
●長ネギ(ネギ科)
●エダマメ(マメ科)
●エンバク・ライ麦(イネ科)
植え付け
5月中旬~7月上旬、本葉が3~4枚になったら、カボチャの苗を植え付けし、同時に長ネギも植え付けておくと、ウリ科の野菜につく病気を抑えられます。
カボチャの根に触れるくらい、植え穴の底にネギの根を広げて入れ、その上にカボチャの苗を植えるようにすると丁度良くなります。
カボチャを西側に植え、東側にトウモロコシを植えると、カボチャがトウモロコシのほうへ伸びて効率的に育てられ、収穫もしやすくなります。幅2メートルの畑に2本のカボチャを、60cmくらい間隔を開けて植えます。
トウモロコシは1か所に3粒、30cm間隔で2列に、種のとがったほうを下にしてまくと発芽しやすくなります。
土をかぶせたら、鳥に食べられないよう草などを敷いておきます。カボチャの苗の周囲にも草を敷いておきます。
カボチャの苗を植え付けしたら、周囲に支柱を3本立ててビニールなどで覆って風から守り、2週間くらい経ったら外します。
間引き
5月下旬~6月上旬、トウモロコシの葉が3~4枚になったら、元気のいい苗を1本だけ残して、他を全て切り取って間引きます。
カボチャのつるが畑の外側へはみ出てきたら、先端を畝の内側に向けて戻しておきます。
マルチ
5月下旬~カボチャの生育に合わせて周囲の草を刈り取り、地面に敷いておきます。
6月上旬~7月下旬、周囲の草は全て刈り取り、全面に敷きつめます。カボチャのつるが伸びてきたら、その先30cmくらいまで草を刈り取って地面に敷いておきます。
カボチャの花が咲き始めたら、草は刈らずに残しておきます。
収穫
7月上旬、早朝に人工授粉を行います。この頃にはベビーコーンが収穫できます。
8月中旬~下旬、カボチャとトウモロコシの収穫ができます。
西洋カボチャは果実の付け根がコルク状になったら、日本カボチャは果実の表面に粉が吹いて白くなったら収穫時期です。
ズッキーニは20cmくらいになったら収穫できます。
西洋カボチャは、ほくほくとして甘みがありますが、収穫してから2週間以上おくと甘みが増します。煮物、天ぷら、サラダ、ポタージュなどに向いています。
日本カボチャは、ねっとりして甘みは少なく、出し汁を吸いやすいので、煮物や天ぷらに向いています。
9月上旬にはカボチャの収穫を終え、根元で切り取り、茎や葉は30cm長さに切って土の上に敷いておきます。その上から米ぬかをまいて来年に備えます。
種取り

7月上旬、種を採る花を選んでおきます。トウモロコシは雄花を切ります。
8月中旬、種を採るカボチャを収穫します。
西洋カボチャは、付け根が完全にコルク状になってから、日本カボチャは皮が赤くなってから、ズッキーニは果実が50cmくらいまで大きくなってから、2カ月くらい放置して、皮の色がくすんできた頃に収穫します。
10月中旬、1週間以上、日陰に置いて熟してからカボチャの種を採ります。
日本カボチャの種は、水に入れてみて沈んだものを残します。
カボチャの後に育てやすい野菜
9月から、キャベツ、ブロッコリ、小松菜、ほうれん草などの葉物野菜や、カブ、大根、ニンジンなどの根菜類が育てられます。
カボチャとトウモロコシは連作障害がないので、毎年、同じ場所で育てることができます。
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