自然農法でジャガイモを育てる方法
- Kimie
- 2018年11月9日
- 読了時間: 4分
南米アンデス原産のジャガイモは冷涼な気候を好むので、12~23℃くらいが生育に適しており、30℃以上になると生育しなくなります。また有機質の少ない、痩せた土のほうがよく育ちます。

ジャガイモは根ではなく、茎が変化したものなので、浅く植えるのがコツです。
肥料は必要なく、pH5~6.5くらいの酸性の土壌を好むので、中和のための石灰は禁物。未熟な有機物が残った土では病害虫が出やすくなります。また黒い火山灰土よりも、水はけのよい砂質のほうがよく育ちます。
花が咲いてからの時期に雨が少ないと、良い芋が育ちます。また生育期間が長いほど、芋が大きく育ちます。
ナス科のジャガイモは連作を嫌うので、3~4年の間隔を開けて植えます。ネギと輪作にすると上手く育てられます。
同じナス科のナス、トマトの後にジャガイモを植えても影響ありませんが、ジャガイモの跡地にナスやトマトを植えると連作障害が出るので、別の場所に植えます。
土づくり
畝の幅を70cmくらい取り、幅10cm、深さ10cmの溝を作り、周辺の土も深さ20cmくらいまで細かく耕しておきます。
先にネギを植えておくと、土の中にミミズなどが増え、ネギの根につく微生物の働きで、ジャガイモの病害虫が抑えられます。
長さ2メートルの畑で、半分にネギを植え、半分にジャガイモを植え、それぞれ収穫した後で場所を反対にして植えると効率よく育てられます。
長ネギは5cm間隔で、西側に倒して、斜めに植えていきます。
種芋の準備
種芋の底にあるヘソの部分から発芽を抑える成分が出るため、茎で親と繋がっていた部分を横に切ってヘソを切り落とす。
一つの種芋に芽が3~4個つくように、縦半分に切ります。1つの種芋が60~80gくらいが目安です。小さな芋なら切らずに植え付けます。
種芋を横に切ると、導管が切れて芽がでないこともあります。
切った種芋を日陰に3日くらい置いて乾燥させます。すぐに植える場合には、切り口に石灰と灰を混ぜたものを塗っておきます。
3月~4月に種イモが売られますが、食用のジャガイモを植えても構いません。
植え付け
3月上旬~4月上旬に植える場合には、切り口を上に向けて植えます。
8月下旬~9月中旬に植える場合には、切り口を下に向けて植えます。
30cmくらいの間隔で、種芋を土に押し付けるようにして植えていき、土を7~8cmかぶせたら、全面に枯草などを厚く敷いて保湿します。
発芽
発芽しだすと土が盛り上がるので、土を寄せて芋に光が当たらないようにし、土の乾燥を防ぎます。
ジャガイモは芽が出るたびに土を寄せて、茎が常に隠れるようにしておきます。
霜が降りそうなときには、土で芽を覆って保護します。
一緒に植えたネギが起き上がってきたら、土を寄せておきます。
間引き
秋に切り口を下にして植えた芋は、芽が15~20cmくらいまで伸びたら、元気な芽を2~3本残して、他は抜き取ります。残す芽の根元を手で押さえて、全部引き抜かないように、間引く芽だけを抜くようにします。
春に切り口を上にして植えた芋は、強い茎だけが地上へ伸びるので、間引きは不要です。
再度、土を寄せておきます。
マルチ

周囲に伸びてくる草は刈り取って、ジャガイモの周囲に敷きつめます。
土を寄せる時には草を移動させ、土寄せしてから草を敷きなおします。ジャガイモの葉が茂ってくると、根元に雑草が生えてこなくなります。
花が咲き始めたら土寄せはせず、草を厚く敷き詰めていきます。
収穫
葉が枯れてきたら収穫のサイン。よく晴れた日に収穫し、光が当たらない場所へ移動させておき、保存する時にも光が当たらないようにします。
晴天が数日続いた後に掘り上げると、ジャガイモが腐りにくくなります。
地上部が完全に枯れて、茎があった部分が陥没してきた頃になってから収穫すると、さらに保存しやすくなります。
3月下旬~4月上旬に植えたジャガイモなら、5月下旬~7月下旬くらいに収穫できます。
8月下旬~9月上旬に植えたジャガイモなら、11月下旬~3月上旬くらいまで収穫できます。
ジャガイモを収穫し終えたら、その場所に長ネギを移植すると、11月頃から収穫できます。長ネギは、寒さに当たったほうが甘みが増します。
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